「時間になっても応募者が来ない」「道に迷って遅刻してきた」。そんな経験はありませんか。
採用がうまくいかない原因を、景気や人口減少のせいにする前に見直すべきことがあります。それが面接場所の案内です。
面接は企業にとって選考の場ですが、応募者にとっては会社を見極める場でもあります。案内不足は、そのまま“おもてなし欠落”として評価されます。
目次
1. 「地元だから分かるでしょ」は通用しない
小さな街では、「あの通りの裏」「〇〇商店の隣」などの説明が通じる感覚があります。しかし、応募者が必ずしも土地勘を持っているとは限りません。
特に若い世代は車移動ではなく、徒歩や公共交通機関で来るケースもあります。駐車場の場所、入口の位置、建物の外観。企業側が“当たり前”と思っている情報ほど、応募者にとっては重要です。
2. 面接前の不安は想像以上に大きい
応募者は面接当日、緊張しています。場所が分からない、入口が見つからない、誰に声をかければいいか分からない――この状態が数分続くだけで、心理的負担は大きくなります。
会社に入る前からストレスを感じさせてしまうと、「ここで働く自分」を前向きに想像することは難しくなります。
3. 最低限やるべき案内の具体策
面接案内のメールやメッセージには、次の内容を含めるべきです。
- GoogleマップのURL
- 建物外観の写真
- 駐車場の位置と台数
- 入口の場所(正面・裏口など)
- 到着時の連絡方法
これだけで迷子になる確率は大幅に下がります。
4. 「もし迷ったら」の一文が印象を変える
案内文の最後に、「道に迷われた場合は遠慮なくお電話ください」と一文を添えるだけでも、印象は変わります。
応募者は「迷ったら怒られるのでは」と無意識に感じています。その不安を先回りして取り除くことが、おもてなしです。
5. 面接は“接客”でもある
面接は選考ですが、同時に企業のブランド体験でもあります。受付の対応、待合スペースの整備、案内の丁寧さ。こうした細部が「ここで働きたい」という気持ちに影響します。
採用が難しい環境では、応募者も企業を選んでいます。だからこそ、面接は“接客”の視点で設計すべきです。
まとめ
面接場所の案内不足は、小さなミスに見えて大きな機会損失になります。迷わせない、困らせない、不安にさせない。この基本を徹底できるかどうかが、採用の成否を左右します。
面接は、応募者にとって最初のリアルな接点です。案内の質は、そのまま会社の姿勢として伝わります。
筆者プロフィール
泉 正道(Masamichi Izumi)
従業員100名以下の中小企業の伴走支援コンサルタント。C&Pいずみ社会保険労務士法人 代表。
採用定着士、特定社会保険労務士、生成AIアドバイザー。2025年現在、延べ100社以上の中小企業を支援。
採用・定着・労務に関する相談は累計2,000件超。
徹底的な伴走支援で、中小企業の採用定着を「仕組み化」する事を得意とする。
商工会、商工会議所、大手生命保険会社でのセミナー講師など、精力的に「事例」中心の情報発信をし続けている。
*姫路播州採用定着研究所
*C&P社労士法人 公式サイト
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