「次のリーダー、誰にしましょうか」——顧問先とのこの会話、正直あまり盛り上がりません。手を挙げる人がいない。打診しても、渋い顔をされる。中間管理職になりたい若手がいない会社が、年々増えています。
いろんな顧問先を見てきて、私なりに理由が見えてきました。今日はその原因を、遠慮なく書きます。
目次
目次
- そもそも、責任と対価が見合っていない
- 上司が楽しそうに見えない、というシンプルな理由
- 無駄な会議が、管理職の時間と気力を奪っている
- 研修も同じ。座学に何日もかけて、実務に結びついていない
- よくある質問
そもそも、責任と対価が見合っていない
部下の労務管理、目標達成のプレッシャー、上と下の板挟み。管理職の責任は、平社員時代とは比べ物になりません。それなのに、役職手当は月数万円程度で、残業代がつかなくなる分、実質的な手取りはむしろ減るというケースも珍しくありません。
であれば、「今の身軽さと、そこそこの年収を保ったまま、空いた時間で副業をした方がいい」と若手が考えるのは、むしろ合理的な判断です。管理職になりたがらないのは、根性がないからではなく、割に合わないと冷静に見抜いているからです。
上司が楽しそうに見えない、というシンプルな理由
対価の問題以上に大きいのが、これだと私は思っています。若手が一番近くで見ているのは、直属の上司や役員の表情です。その人たちが疲れた顔で、愚痴を言いながら働いていたら、「その先に行きたい」とは誰も思いません。
ロールモデルが不在なのです。管理職や役員自身が、仕事を面白がって、楽しそうに働く姿を見せられているか。制度をどれだけ整えても、ここが欠けていると、若手は上を目指したいと思えません。
無駄な会議が、管理職の時間と気力を奪っている
管理職の疲弊の大きな原因のひとつが、会議の多さです。大人数を集めて2時間話しても、結局は社長が決める。声の大きい人の意見だけが通る。そんな会議、心当たりがないでしょうか。
事前にチャットやLINEで案を出しておけば済む話も多いはずです。「集まること」自体が目的になっていないか、一度棚卸ししてみる価値があります。管理職の時間は有限です。無駄な会議に吸い取られている時間の分だけ、部下と向き合う時間が削られています。
研修も同じ。座学に何日もかけて、実務に結びついていない
最近特に多いのが、生成AI研修です。「AIとは何か」「こんな制度があります」「こんなプロンプトの型があります」——何時間も、何日もかけて座学を行う会社は少なくありません。しかし、それが実務にどれだけ結びついているでしょうか。
本当にやるべきなのは、実務の中で「あなたの業務を軽くするAIエージェントに、こう指示しましょう」と具体的にやってみせることです。そうすれば会議に出る回数も減り、実務の効率も上がります。全体研修から得られるものは、正直そう多くありません。業務効率も、アイデアも、営業力や売上も、研修より実務の中でやったほうが早いというのが私の考えです。
会議を減らし、研修を実務の中のOJTに置き換え、責任に見合った対価を設計し直す。これがハードの話です。そして、経営陣自身が楽しく働く姿を見せること。これがソフトの話です。どちらか一方では、管理職は育ちません。
よくある質問
Q. 役職手当を増やせば解決しますか?
A. 対価の見直しは必要ですが、それだけでは不十分です。上司自身が楽しそうに働いていなければ、いくら手当を積んでも「なりたい」という気持ちにはつながりません。
Q. 会議を減らすには、まず何から始めればいいですか?
A. まずは「この会議は何を決めるためのものか」を主催者に事前に言語化してもらうことです。決めることが明確でない会議、事前のチャットで済む会議から削っていくのが現実的です。
まとめ
管理職が潰れるのも、若手がなりたがらないのも、偶然ではありません。責任と対価のバランス、ロールモデルの不在、無駄な会議、実務に結びつかない研修——原因は具体的に特定できます。特定できるということは、変えられるということでもあります。
「また辞めた」「応募が来ない」——その悩み、仕組みで解決できます。姫路の中小企業の採用定着を、一緒に仕組み化しましょう。

