私の知人に、全国の就労支援施設と中小企業をつなぐ活動をしている女性経営者がいます。ビジネスというよりボランティアに近い動きですが、彼女は本気です。就労支援施設で仕事の仕方を覚えた障害のある方が、最終的に中小企業に就職していく。それが日本の発展にもなるし、自分の会社の発展にもつながる——そう信じて動いています。
今回は法定雇用率の引き上げというニュースをきっかけに、この「良い出会い方」について書いてみます。
目次
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2026年7月から法定雇用率が引き上げられています
2026年7月1日から、民間企業の法定雇用率が2.5%から2.7%に引き上げられました。あわせて対象となる事業主の範囲も、常用労働者「40.0人以上」から「37.5人以上」に広がっています。これまで「うちは対象外」と思っていた37.5〜40人規模の会社も、今回新たに対象になっているかもしれません。
ここで大事なのは、数字の話に終始しないことです。雇用状況報告書の提出や算定方法といった実務対応はもちろん必要ですが、今日お伝えしたいのはその先、「じゃあどうやって良い出会いを作るか」という話です。
ハローワークの障害者求人「だけ」で止まっていませんか
障害者雇用というと、多くの中小企業はハローワークの障害者求人に出稿して終わり、というケースが少なくありません。もちろんそれ自体は悪いことではありませんが、それだけで止まっているのはもったいないと感じています。
冒頭で紹介した知人の経営者のように、就労支援施設とつながる、その分野に詳しい知り合いを探す——企業の側からもっと積極的に動いていく余地は、まだまだあります。就労支援施設で働き方の基礎を身につけた方が中小企業に移っていく流れは、本人にとっても、受け入れる会社にとっても、無理のない良いマッチングになりやすいものです。
優秀な人は、障害の有無に関係なくいる
私は結論として、障害のある方の中にも優秀な人はたくさんいると思っています。逆に言えば、健常者の中にも、優秀とは言えない人はたくさんいます。当たり前のことですが、採用の場面ではなぜかこの当たり前が忘れられがちです。
法定雇用率という「義務」の話で終わらせるのではなく、「戦力として、良い人とどう出会うか」という視点に立てるかどうか。ここに、これからの採用の差が出てくると考えています。
だからこそ「見極め」は必要
誤解のないように付け加えると、これは「誰でもいいから雇いましょう」という話ではありません。障害の内容によっては、任せたい業務との適性が合わないことも実際にあります。そこを無視して受け入れると、本人にとっても会社にとっても不幸な結果になりかねません。
大切なのは、雇用率を算定するハード(制度対応)と、良い出会いを作り、見極めていくソフト(人間関係づくり)の両輪です。どちらかだけでは、良い雇用にはつながりません。
よくある質問
Q. うちの規模で対象になっているか、どう確認すればいいですか?
A. 常用労働者数は事業所単位ではなく、企業全体(事業主単位)で数えます。まずは会社全体の常用労働者数が37.5人以上かどうかを確認してください。境界線に近い規模の会社は特に、今回の引き上げで新たに対象になっている可能性があります。
Q. ハローワーク以外に、どんな出会い方がありますか?
A. 地域の就労支援施設や障害者就業・生活支援センターとつながる方法があります。本人が施設で仕事の基礎を身につけた状態で紹介を受けられるため、ミスマッチが起きにくいのが特徴です。
まとめ
法定雇用率の引き上げは、義務が増えたという話で終わらせるにはもったいないニュースです。良い出会い方を自ら作りにいく会社が、結果として良い戦力を得ていく——そんな視点を持つ会社が、姫路にもっと増えてほしいと思っています。
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