【姫路の経営者へ】ストレスチェックを「義務」で終わらせない会社の作り方|メンタル不調ゼロを目指す経営の視点

【姫路の経営者へ】ストレスチェックを「義務」で終わらせない会社の作り方|メンタル不調ゼロを目指す経営の視点

2026年6月24日



このシリーズ、最後まで読んでいただきありがとうございます。

第1回では法改正の全体像を、第2回では準備ロードマップを、第3回では実施方法の選び方を、第4回では高ストレス者への対応を、第5回では集団分析の活かし方をお伝えしました。

最終回のテーマは、「ストレスチェックをどう経営に活かすか」です。義務だから仕方なくやる、という会社と、メンタルヘルスを経営課題として向き合う会社では、3年後・5年後の職場環境が大きく変わります。この記事では、その差がどこから生まれるかをお伝えします。


目次

  1. 「義務対応」だけで終わる会社と、変わっていく会社の差
  2. メンタル不調が起きやすい職場の3つの共通点
  3. ハード(制度・仕組み)とソフト(関係・文化)の両輪
  4. ストレスチェックが「定着率」と「採用力」に直結する理由
  5. 経営者自身がまず変わること
  6. 当社のストレスチェック支援サービスについて
  7. よくある質問
  8. まとめ

「義務対応」だけで終わる会社と、変わっていく会社の差

ストレスチェックを義務化されたからやる。アンケートを配って、集計して、記録を保存する。それで終わり——この対応をしている会社は、3年後も5年後も同じ職場環境のままです。

一方、変わっていく会社は何が違うのか。

「この数字は何を示しているのか」「なぜこの部署のストレスが高いのか」「自分たちに何ができるか」——結果を見て、考えて、動く。この繰り返しが、職場を変えていきます。

大切なのは、完璧な対策ではありません。「小さくても、何かを変え続けること」です。毎年一つずつでいい。5年後には、まったく違う職場になっています。


メンタル不調が起きやすい職場の3つの共通点

100社以上の中小企業を支援してきた経験から言うと、メンタル不調が起きやすい職場には、共通した特徴があります。

① 「言えない空気」がある

「しんどい」「助けてほしい」「この仕事量は無理です」——こうした言葉が言えない職場は危険です。言えないから、我慢する。我慢が続いて、限界を超えた瞬間に突然倒れる、突然辞める。これが多くのメンタル不調の実態です。

「うちは何でも言える職場だ」と経営者が思っていても、従業員はそう感じていないことがあります。ストレスチェックは、その「ギャップ」を数値で可視化するツールでもあります。

② 業務量と人員のバランスが慢性的に崩れている

「忙しいのは仕方ない」「みんな頑張っている」——この言葉で長年乗り切ってきた会社は多いです。しかし、人手不足が深刻化する今の時代、慢性的な業務過多はメンタル不調の最大のリスク要因です。頑張れる限界を超えた先にあるのは、離職か休職しかありません。

③ 「評価されている実感」がない

給与だけが評価の指標になっている職場では、「認められている」という感覚が育ちにくいです。「自分の仕事は誰かの役に立っているのか」「この会社にいる意味があるのか」——こうした問いへの答えが見えない状態が続くと、静かにメンタルが消耗していきます。

この3つに心当たりがある経営者は、ストレスチェックの結果を通じて、自社の現状を一度客観的に見直すことをお勧めします。


ハード(制度・仕組み)とソフト(関係・文化)の両輪

メンタルヘルスの職場改善は、「制度・仕組みを整えること(ハード)」だけでは完結しません。「人との関係性・職場文化を育てること(ソフト)」との両輪が必要です。

ハードの例:

  • 就業規則にストレスチェックの実施方針を明記する
  • 残業時間の上限を設ける・管理する仕組みを作る
  • 高ストレス者への面接指導体制を整える
  • 相談窓口(外部EAPなど)を設置する

ソフトの例:

  • 管理職が「傾聴する」習慣を持つ(部下の話を評価せずに聴く)
  • 日常的に「ありがとう」「助かった」という言葉が飛び交う職場を作る
  • 1on1ミーティングで業務以外の話ができる場を設ける
  • 失敗しても責められない、挑戦を認める文化を育てる

ハードだけでは、ルールが守られても心理的安全性は生まれません。ソフトだけでは、良い空気があっても構造的な問題は解決しません。両方を同時に進めることで、はじめて職場が変わっていきます。

「仕組みを作ること」と「人を大切にすること」は対立しません。むしろ、仕組みがあるから人を大切にしやすくなる。人を大切にする文化があるから、仕組みが機能する。この循環を作ることが、経営者の役割です。


ストレスチェックが「定着率」と「採用力」に直結する理由

「メンタルヘルスの対策をしても、採用や定着にどう関係するの?」と感じる経営者もいるかもしれません。実は、直結します。

まず定着率について。メンタル不調の多くは「限界になるまで誰も気づかなかった」という状況で発生します。ストレスチェックを通じて早期に把握し、適切に対処できる会社は、突然の離職・休職が減ります。1人が抜けるコスト(採用・教育・業務の穴埋め)を考えれば、予防にかけるコストの方が圧倒的に小さいです。

次に採用力について。今の求職者——特に20〜30代——は、職場のメンタルヘルス環境を重視します。「ストレスチェックをやっているか」「残業はどうか」「相談できる環境があるか」——面接でこうした質問をしてくる候補者は増えています。「ストレスチェックをやっています、集団分析で職場改善を続けています」と言える会社は、それだけで選ばれやすくなります。

義務への対応が、採用・定着の武器になる——この視点を持てるかどうかで、ストレスチェックの取り組み方が根本から変わります。


経営者自身がまず変わること

最後に、一番大切なことをお伝えします。

職場のメンタルヘルスを本当に変えようとするなら、経営者自身が「人を大切にすること」を言葉と行動で示し続けることが不可欠です。

制度を導入しても、経営者が「しんどいくらいで休むな」「メンタルは気持ちの問題だ」という言葉を発していれば、従業員は正直に答えません。制度より先に、経営者の姿勢が問われます。

「配慮はするが、遠慮はしない」——従業員の状態に配慮しながら、改善が必要なことは率直に向き合う。この姿勢が、健全な職場文化の土台になります。

ストレスチェックの結果を見て、「うちの職場、大丈夫かな」と感じたとき——その感覚を大切にしてください。気づけること、感じられること、それ自体が、良い職場を作る経営者の最大の強みです。


当社のストレスチェック支援サービスについて

C&Pいずみ社会保険労務士法人では、2028年の義務化に向けたストレスチェック導入を、社労士がまるごとサポートするサービスを提供しています。

「何から始めればいいかわからない」という段階から、「もう準備は整っている、あとは運用するだけ」という状態まで、伴走します。

支援内容

  • 現状ヒアリング・自社に合った実施方法のご提案
  • 就業規則・社内規程へのストレスチェック実施方針の追記
  • 実施事務従事者として当社が対応(社内に適任者がいない場合)
  • 実施者(医師・保健師等)との連携・手配サポート
  • 高ストレス者が出た場合の対応手順の整備・面接指導の調整
  • 集団分析結果の読み方と、職場改善アクションプランの策定
  • 管理職向けメンタルヘルス研修・不利益取扱い禁止の周知

「社内に担当者がいない」「実施者をどう確保すればいいかわからない」「高ストレス者が出たときの対応が不安」——これらの悩みを、まるごとお引き受けします。

こんな会社にお勧めです

  • 従業員10〜50人規模で、労務担当者が手薄な会社
  • 1人が総務・経理・人事を兼務していて、担当者を立てられない会社
  • 義務化前に、しっかり準備を整えておきたい会社
  • ストレスチェックを、離職防止・採用力強化にもつなげたい会社
  • 過去にメンタル不調による突然の欠勤・退職を経験したことがある会社

姫路の経営者様はもちろん、遠方の方もオンライン対応可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。「相談したら契約しなければならない」ということはありませんので、情報収集の段階でも歓迎しています。


よくある質問

Q. 2028年の義務化まで、まだ時間があります。今すぐ相談する必要はありますか?

A. 今すぐ契約する必要はありません。ただ、就業規則の整備・実施体制の構築・試験実施の3フェーズを余裕を持って進めるためには、2026〜2027年のうちに動き始めることをお勧めします。「相談=契約」ではありませんので、まず話だけ聞いてみるという使い方でも大丈夫です。

Q. 顧問社労士がいる場合でも相談できますか?

A. もちろんです。顧問社労士がいる場合でも、ストレスチェックに特化したサポートとして当社にご相談いただくことは可能です。「顧問先生はいるが、ストレスチェックの具体的な対応まではカバーしてもらっていない」というケースは少なくありません。ご状況をお聞きした上で、最適なサポートのあり方をご提案します。


まとめ

6回にわたってストレスチェック義務化のすべてをお伝えしてきました。最後に、このシリーズ全体を通じて一番伝えたかったことをまとめます。

ストレスチェックは「やらされる義務」ではなく、「従業員を守り、会社を守る仕組み」です。

義務化をきっかけに、職場のメンタルヘルスに向き合う会社になってほしい。制度を形だけこなすのではなく、結果を見て、現場と話して、少しずつ職場を良くしていく——その積み重ねが、5年後10年後の会社の強さになります。

「仕事って悪くない」「この会社で働いていて良かった」——そう思える従業員を一人でも増やすこと。それが、ストレスチェックを経営に活かすということです。

準備でお困りのことがあれば、いつでもご相談ください。姫路の経営者様はもちろん、遠方の方もオンライン対応可能ですので、お気軽にどうぞ。

筆者プロフィール

泉 正道(いずみまさみち)|特定社会保険労務士/採用定着士/生成AIアドバイザー

姫路を拠点に中小企業延べ150社以上へ伴走。採用・定着・労務の相談累計3,000件超(2026年6月現在)。北は福島、南は佐賀まで顧問先があり、全国オンライン対応。

「採用より定着が先」——これが口癖であり、信念。耳が痛くても言い続ける。親に与えてもらった環境や収入を「全て自分の力」と誤解する2代目社長に説教して解約された経験あり。それでも伝え続けるのが私の役目。

支援の軸は制度(ハード)と対話(ソフト)の両輪。就業規則や評価制度を整えるだけでも、研修や面談を繰り返すだけでも、人の問題は解決しない。両方が噛み合って初めて、人が辞めない組織が動き出す。伴走とダメ出しができる社労士。

生成AI支援では「研修を受けた企業の9割が1ヶ月後に何もしていない」という現実に向き合い、経営者のPCを直接触り、当日に課題を解決する「実装型」の伴走を展開。商工会・商工会議所・大手生命保険会社でのセミナー講師としても精力的に活動中。